窓の断熱性能を高めるオススメのガラスとサッシ
2019年08月28日注文住宅の断熱は屋根や壁だけでなく、窓にも必要なのです。金属製の窓やガラスは屋根や外壁と比べて熱を通しやすく、外壁の10倍の熱貫流率があります。そのため、窓の面積を必要以上に取らないことや、窓の多さを家の中でバランスすることが大切です。おすすめのサッシはアルミ樹脂複合で、ガラスはLow-Eが最適な組み合わせとなります。注文住宅では窓の多さはメリットとデメリットの両方があり、バランスが大切なのです。
断熱で窓が重視されるのは、ガラスや金属製の枠の熱貫流率が高いので、外壁の10倍も熱を通しやすくなるからです。そのため、窓から多くの熱が逃げてしまい、住宅全体の断熱性を弱めてしまうのです。それを避けるために、近年様々な製品が開発されてきました。従来のサッシの枠はアルミ製がほとんどでした。アルミは熱貫流率が高く、多くの熱を逃がしてしまいます。アルミ樹脂複合はアルミ単体よりも熱を通し難く、断熱効果が高まります。樹脂だけの枠も開発されていますが、防火規定がある地域では使えません。断熱と防火の双方の性能が高い、アルミ樹脂複合は省エネに適しているのです。
窓の多さは明るさには有利ですが、断熱には不利となります。東面や西面は日射量が増加するので、窓の設置位置は南面が適しています。部屋の配置を工夫するなどして、南面以外の窓を少なくすることで、省エネ効果は高まります。窓の面積は、南面は大きく取り、それ以外の方角では小さく取るのが省エネでは必要なことです。ガラスのおすすめはLow-Eですが、一般に価格は高めです。Low-Eはガラスの欠点である熱を通しやすい性質を改良し、断熱効果を高めました。ガラスとガラスの間にアルゴンガスを充填し、熱の伝導を抑えています。
家全体を省エネとするためには屋根や外壁の断熱だけでなく、窓の断熱を高めることも重要となります。外壁の10倍と言われる窓の熱の通しやすさを改善するために、新築では初めから断熱性能を高いサッシの設置が求められています。国の省エネは、産業部門や運輸部門では進んでいますが、住宅部門では遅れています。特に、戸建て住宅ではこれまで省エネ政策は取られてきませんでした。今後は一戸建ての住宅でも省エネが必要で、その要として、窓の断熱が注目されています。防火規定のない地域では樹脂サッシがお勧めで、防火規定のある地域ではアルミ樹脂複合のサッシが求められています。ガラスはこれまでの複層からLow-Eへのグレードアップが必要な時期となりました。